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【第4回】ビル・オフィスでの監視カメラ活用術

映像監視のすべて <監視カメラ活用術特集>

治安の悪化などにより、映像監視に対する関心が高まっている。 日本実務出版発行のセキュリティー情報誌「安全と管理」にて、2007年の半年間、映像監視の「過去・現在・未来」、現状から今後のあり方についての監視カメラ活用特集ページを常務取締役 西山智史が受け持たせていただきました。 ここではその掲載記事全6回をご紹介いたします。

常務取締役 西山智史

常務取締役西山智史

最近、ビルやオフィスなど、会社内部における監視の重要性が叫ばれています。

もともとビルやオフィスにおける防犯システムは、外部からの侵入者対策が中心でした。しかし、一昨年辺りより内部監視に重点を置く企業が増えています。

内部監視というと、具体的にはどの辺りのスペースが対象になりますか。

個人情報を大量に扱うカード会社などのサポートセンターのほか、企業のデータを集中的に管理するサーバーボックス、金庫室などの監視です。また、それに付随して社員の監視をも行うことになります。最近の企業は派遣社員を多く採用しており、社員の入れ替えが激しくなっているため、持ち出しなどによる情報の漏洩を防ぐという狙いがあります。

もし個人情報の流出といった事態となれば、企業の信用にも大きく響くことになります。

企業内部の情報は非常に高い値で取引きされていますからね。そこで、IT系の企業を中心に各フロアにカメラを設置するケースが増えています。むろん、防犯効果を狙ったものなので隠し撮りではなく、カメラ設置を公表、または堂々と目立つところに据え付けます。ある企業ではワンフロアに1mおきくらいにカメラを並べて、監視を行っているところもあります。人相もしっかりと確認できるよう、ズームも可能なカメラを数十台並べ、例えば来客の対応の席においても来客監視に1台、対応する社員に1台、という感じです。確実に死角を無くしたい、という考えなのでしょう。

そこまで厳重に監視を行う背景についてはどのようにお考えですか。

「当社はここまで隙のない監視を行っている」というアピールを行うことで、お客様や監視される立場の社員を説得する材料にしたい、という考えがあると思います。万が一、情報漏洩などの不祥事が発生し、裁判沙汰となった場合でも証拠として残ります。その辺りの管理がずさんな企業は責任を問われ、最悪の場合には倒産に追い込まれるケースもあるでしょう。

情報セキュリティだけでは防ぎきれないということでしょうか。

PCのログイン制限など、情報セキュリティについてはどの企業でも進んでいますが、それだけでは内部犯行を完全に防止することは難しいのではないでしょうか。いずれ数年も立たないうちに、オフィスにおける社員監視は当たり前のことになるものと考えています。 プライバシー保護の重要性を管理者に訴える

さて、社内監視を行う企業が増えてくると、当然のごとく映された側のプライバシーが問題になると思います。企業内の防犯管理のあり方も問われてきますね。

やはり、不特定多数の人間が映像の中に映り込んでしまいますので、監視映像の管理は非常に重要になります。そこで、映像は何か問題が発生したときのみ確認するなど、管理者の姿勢も重要なファクターとなってきます。

記録した映像の管理を行う機器などは存在するのでしょうか。

DVRに記録された映像を再生した時刻を確認できる機器はすでに開発されています。更なる改良を行い、再生を行った者を特定できる機器の開発・普及に取り組む必要もあるかと思います。しかし、私どもとしてはそれだけではなく、映像管理におけるモラルの啓蒙も重要であると考えます。管理者に対して、映像を第三者に開示したり、外部に流出してしまった場合には犯罪になる、といったことも説明し、また勉強してもらうといったことも重要です。当社では、今後もその部分を念頭においてセールスを展開していければ、と考えております。

46 安全と管理2007・4月号