解析前提で360°撮影する全方位カメラ「Sarix Fisheye 3 シリーズ」

解析前提で360°撮影する全方位カメラ「Sarix Fisheye 3 シリーズ」

PELCOは、公共施設や商業施設、重要インフラなど、幅広い現場で採用されてきた実績を持つ米国シェアトップクラスの防犯カメラブランドです。そのラインナップの中でも、広域エリアを1台でカバーし、監視できる魚眼カメラ「Sarix Fisheye 3 シリーズ」は、近年の「省台数化」や「運用効率向上ニーズ」に応える製品として注目されています。
国内でも全方位カメラは広く普及していますが、その多くは「広く映す」ことが主目的です。
一方、「Sarix Fisheye 3 シリーズ」は、360°映像を“解析前提”で設計されたモデルです。人検知、群衆検知、音響解析までを標準で備え、単なる記録装置ではなく「状況を理解するカメラ」として位置付けられます。コスト削減とセキュリティ強化の両立、つまり「最小限の台数で、最大限の効果を得る」という現代ニーズに応える製品です。
本記事では、販売代理店の皆様がエンドユーザへ「どの現場に、どう提案すべきか」を具体的にイメージできるよう、その実力と活用シーンを解説します。

PELCO製品概要について

PELCO製品紹介

アメリカのセキュリティソリューションにおけるトップブランド「PELCO」の各種防犯カメラをご紹介いたします。

機能的特徴

SARIX モジュラーカメラ

※壁面取り付け専用ブラケット(別売)装着時

Sarix Fisheye 3 シリーズは、360°全方位撮影とAI解析を高度に融合させたフィッシュアイ(魚眼)カメラであり、単なる広角カメラを超えた「空間全体を理解する監視」を実現します。
製品筐体は2種類で、「天井・壁面取り付け型」と「天井埋め込み型」があります。
天井・壁面取り付け型には、取付面に角度をつけて視界を下向きにするための壁面取り付け専用ブラケットがあり、死角を減らした設置が可能です。
基本的な撮像性能・映像仕様(解像度・レンズ・動画フォーマット・分析機能など)はシリーズで共通です。その特徴を簡単にご説明いたします。

①フィッシュアイ専用に最適化されたAI解析

魚眼撮影映像に最適化された解析アルゴリズムを搭載しており、下記のような検出・検知機能を備えています。従来の全方位カメラでは難しかった、歪んだ映像空間での正確な人検知が可能です。

頭部と肩だけで「人間」として検出 天井設置時に多い俯瞰映像でも、頭部と肩の特徴から人間として識別します。
カメラ直下の人間も追跡可能 魚眼レンズ特有の中心が歪む領域でも、人間の移動を継続的に追跡できます。
エリア侵入・滞留・人数カウント 指定エリアへの進入検知や一定時間の滞留検出、エリア内人数の把握が可能です。
方向違反検知 設定した進行方向に反する移動を検知し、一方通行エリアなどの監視に活用できます。
混雑度・異常な群集増加の検知 人数の急増や通常と異なる混雑状況を検出し、トラブルや事故の予兆を把握するのに役立ちます。

②デワープ(歪み補正)機能

魚眼特有の歪みを自動補正するため、自然な映像としてモニタリングができます。下記の表示方式を組み合わせることで、全体俯瞰と自然な視点映像を同時に取得できます。

180°パノラマ表示 壁面や通路など半円状のエリアを横長映像として表示し、空間を直感的に把握できます。
360°パノラマ表示 円形空間全体を一画面で展開表示し、死角を抑えた俯瞰監視が可能です。
分割表示
(180×2、120×3、90×4など)
1台の映像を複数方向の仮想カメラ映像として表示でき、従来の固定カメラに近い感覚で確認できます。

③高度な音声解析機能(マイク内蔵)

取り付け型・天井埋め込み型は共に内蔵マイクを搭載していますので、以下のような音声イベント検知にも対応しています。映像と音声を組み合わせることで、単なる動きの検知にとどまらず、現場状況をより具体的に把握できます。

悲鳴 突発的な叫び声を検知し、トラブルや事故の早期把握に活用できます。
ガラス破壊音 窓や扉の破壊音を検知し、侵入事案の初動対応に役立ちます。
車両アラーム 盗難防止装置など、特徴的な周期の警報音をAIが識別。駐車場や搬入口でカーアラームが鳴動した際に通知できるため、音から異常発生を把握し、無人時間帯の監視を補完します。
大音量異常 通常環境では発生しにくい大きな衝撃音や騒音を検知します。

④「Pelco Elevate」による運用効率化

Pelco Elevateは、PELCOが提供するカメラ向けのデバイス管理・保守支援プラットフォームです。
単なる映像表示や録画の仕組みではなく、「カメラそのものの健全性管理」と「ファームウェア運用」を自動化・効率化することに特化し、下記の機能群を備えています。

ファームウェアの一括更新 複数台のカメラをまとめて更新でき、作業時間を短縮できます。
カメラの画角変化・遮蔽検知(Image Health) 設置角度のずれやレンズ遮蔽など、映像品質に影響する変化を自動検出します。
ONVIFイベント通知 異常発生時にONVIF規格に準拠したイベント出力が可能です。
メールレポート カメラ状態を定期的に通知し、保守状況を可視化できます。

▸ Image Healthについて

Image Health機能は、映像の変化を継続的に監視し、従来は見落とされがちだった異常を可視化します。

  • カメラの向きがわずかに変わっている
  • レンズに汚れや障害物がかかっている

こうした状態でも録画自体は継続されるため、異常発見が遅れることがあります。Image Healthはこれらの変化を検知し、ONVIF準拠イベントやメールで管理者へ通知します。
拠点数が多い環境では、こうした状態監視の自動化が運用負荷の軽減や保守コストの抑制につながります。

従来型カメラとの比較

主だった特徴を、従来型の一般的な防犯カメラと比較しました。
本製品は全方位カメラの特性上、「広い空間を俯瞰する用途」に適しています。一方で、遠距離の細部識別やナンバー認識用途には不向きなため、用途に応じた使い分けが必要です。

比較表

▸ カメラ台数削減イメージ

カメラ台数が少なくなることで、付随する配線工事や保守管理の工数を大幅に削減可能です。導入時の施工コストだけでなく、将来的な運用コストも最適化できます。

比較表

以下では、PELCOの公式Youtubeチャンネルで本製品の特長を解説しています。(英語です)
ご興味がありましたらこちらもご覧ください。

導入に最適な業種とユースケース

本製品は360°撮影が可能な全方位型ネットワークカメラであり、AI解析機能と運用効率を重視した設計が特徴です。
そのため、広い空間を少ない台数でカバーしたい現場や、人・群集の動きの把握が求められる環境での活用が想定されます。

①商業施設・大型小売

商業施設・大型小売

フロア全体をカバーしながら、人数カウントや混雑状況の可視化が可能。万引きにつながる不自然な滞留やレジ前の行列発生も検知でき、売場の安全対策だけでなく、運営改善にも活用できます。
「映すだけ」で終わらない点が、一般的な防犯カメラとの大きな違いです。

②工場・倉庫

工場・倉庫

工場や倉庫では、広さに加えて状況把握の精度が求められます。フォークリフトの動線や危険エリアへの侵入を俯瞰で捉え、一定時間の滞留や不自然な停止も検知できます。さらに、衝撃音や警報音などの音異常検知にも対応。
映像と音の両面から異変を把握できるため、従来の全方位カメラよりも一歩踏み込んだ安全管理が可能です。

③医療・福祉施設

医療・福祉施設

共用部の見守りでは、広角映像に加えて「気づき」の機能が重要です。人数集中や長時間滞留を可視化し、異常音も検知できるため、スタッフが常時いないエリアの補完にも役立ちます。
単なる全体監視ではなく、必要な変化を知らせる仕組みとして活用できる点が特長です。

最後に

今回は、「Sarix Fisheye 3 シリーズ」をご紹介しました。
本製品は、360°の広範囲撮影に加え、人検知に対応したAI解析や音声検知機能を備えた全方位カメラです。広い空間を少ない台数でカバーしたい現場や、混雑状況・滞留の可視化を行いたい環境に適したモデルです。
本記事でご紹介したユースケース以外にも、施設の用途や規模に応じた活用方法をご提案可能です。全方位カメラの導入や機材更新をご検討の際は、ぜひJSS営業担当までお気軽にご相談ください。

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