空気質と環境の異変を検知 HALOスマートセンサーとは?
近年、さまざまな現場で「見えないリスク」への対策が求められるようになっています。電子タバコの使用や室内の空気汚染、不審な物音や緊急事態への対応など、従来のカメラ型セキュリティ機器だけではカバーしきれない課題が増えているためです。
とはいえ、トイレや更衣室、病室のようにプライバシーへの配慮が欠かせない空間には、安易にカメラを設置するわけにはいきません。
こうした「プライバシーを守りながら安全を確保したい」というニーズの高まりを背景に、近年注目を集めているのが「スマートセンサー」です。なかでも「HALOスマートセンサー」は、空気の質や温湿度といった環境情報に加え、喫煙・電子タバコ、異常音、音声キーワード、人の存在といった、施設の安全性やセキュリティに関わる異変を検知できる製品です。
本記事では、スマートセンサーの基本からHALOスマートセンサーの特徴、導入するメリット、具体的な活用シーンまで、施設管理や設備提案に携わる方にもわかりやすく解説します。
拡大する「見えないリスク」対策への関心

学校や職場、商業施設など、国内のさまざまな現場で、室内の空気環境や安全管理への関心が高まっています。
2020年に改正健康増進法が全面施行され、望まない受動喫煙を防止するための取り組みは、マナーからルールへと変わりました。これに伴い、受動喫煙対策の強化はもちろん、換気・空気質への意識も一段と高まっています。
さらに、夏の異常気象による熱中症対策、感染症対策、防犯意識の向上など、さまざまな社会的背景も重なり、室内環境をリアルタイムで把握したいというニーズは、今後さらに広がっていくと見込まれます。
HALOスマートセンサーとは?

センサーとは、温度や湿度、光、音などを検知する機器のことです。このセンサー機能に、データの分析や通知といった機能を組み合わせ、世の中のニーズに合わせて進化させたものが「スマートセンサー」です。あらかじめ設定した条件に応じて通知できるため、異常を検知した際にも迅速な対応が可能になります。
数あるスマートセンサーのなかでも「HALOスマートセンサー」は、空間の「空気の質」「音質変化」「環境異変」をリアルタイムで検知・分析する、オールインワンのIoTデバイスです。映像の撮影や音声の録音は行いません。
センサーが捉えるのは、「空気中の化学物質の変化」「特定の環境音の周波数」「人の存在感」といった数値・パターンデータのみです。そのため、利用者に心理的な圧迫感を与えることなく、盗撮や情報漏洩のリスクを大きく抑えたセキュリティ対策を実現できます。
映像を撮らないという特性上、これまで防犯カメラの設置が難しかった場所――トイレ、更衣室、病室、ホテルの客室、学生寮の部屋など――にも導入しやすく、個人を特定できる情報を取得しない設計になっているため、プライバシーへの配慮を重視する施設からも受け入れられやすい製品といえます。
▸ HALOスマートセンサーの主な検知機能
HALOスマートセンサーは、一台で複数の機能を兼ね備えている点も見逃せません。主な検知項目は次のとおりです。
| 電子タバコ(ベイプ) 大麻(THC) |
「ダイナミック・ベイプ検知アルゴリズム」を活用し、設置環境の状態を自動的に学習することで、電子タバコ・大麻の使用をとらえてアラートを発報。 |
| マスキング行為 | 消臭スプレーやエアゾールを噴霧して喫煙をごまかそうとする行為も判別し、アラートを発報。 |
| 異常音 攻撃性(AGGRESSION) |
機械学習(AI)により平常時の音響パターンを学習し、叫び声や物を叩きつける音、口論などの兆候を検知。 |
| 緊急キーワード | あらかじめ5つの音声フレーズを登録可能。助けを求める人が登録済みのフレーズを発すると、指定した通知先へ自動でアラートを送信。(英語以外の言語は順次対応予定) |
| 銃声 | 音の周波数と打撃音による二要素判定で、周囲約7.6メートル(360度全方位)の範囲の銃声を識別。 |
| 在室人数カウント 人の動き |
カメラを使わずに空間内の人数(最大9人)や長時間の居座り、不審な侵入をリアルタイムで把握。(HALO 3C-PCモデル) |
これらの機能が一台に集約されているため、複数の機器を別々に導入する必要がなく、施設側にとってもモニタリングやメンテナンスの手間・コストを抑えられます。
▸ 他のスマートセンサーとの違い
電子タバコ検知器やスマートセンサーは、HALO以外にも複数のメーカーから販売されています。電子タバコの検知に特化したシンプルなモデルから、人の滞留状況まで把握できる高機能なモデルまで、価格帯や機能性には幅があります。
こうした製品群の中でHALOスマートセンサーの特徴として挙げられるのは、以下のとおりです。
- ① 世界中で10,000以上の組織・10万台以上という導入実績
- ② IPVMなど第三者機関のテストで全項目トップクラスの性能
- ③ 80以上のサードパーティ製品と連携できるオープンAPI (互換性のある製品詳細はこちら)
- ④ 複数拠点のデータを一元管理できる「HALOクラウド」
電子タバコ・空気の質・異常音・音声キーワード・在室人数など、多数の検知機能を一台に集約している本製品は、単体のセンサーというより「施設全体の安全管理基盤」として設計されています。こうした機能の網羅性に加え、世界中での豊富な導入実績は、「実証済みの製品である」という裏付けとして有力な訴求材料になります。
さらに、HALOスマートセンサーは、公共安全ソリューションで世界的に知られる米国モトローラ・ソリューションズ社のグループ企業が開発・提供しています。
同社は防犯カメラの分野でも豊富な実績を持ち、映像監視ブランド「PELCO」も展開しています。カメラによる映像監視と、非映像型センサーを組み合わせることで、死角のない多層的な安全対策が可能になります。防犯カメラとの連携をご検討の際は、あわせてPELCO製品もご参照ください。
PELCO製品概要はこちら

米国のセキュリティソリューションにおけるトップブランド「PELCO」の各種防犯カメラをご紹介いたします。
▸ HALOクラウドで検知データを一元管理

HALOスマートセンサーは、デバイス単体でもリアルタイムにデータを処理・検知できますが、「HALOクラウド」と組み合わせることで、収集したデータの分析・可視化・長期管理まで行えるようになります。
HALOクラウドは、複数のHALOスマートセンサーから収集したデータをクラウド上で一元管理できるサービスです。ダッシュボードからセンサーの稼働状況や検知イベントを確認できるほか、蓄積したデータを分析することで、施設内のどこで異常が発生しやすいか、空気質に変化が生じている場所はどこかといった傾向も把握できます。
リアルタイムのイベント監視にも対応しているため、異常の兆候を早期につかみ、必要な対応へとつなげることが可能です。また、蓄積した情報を振り返ることで、施設の環境や安全対策の改善にも役立てられます。
導入する3つのメリット

HALOスマートセンサーは、単なる受動喫煙対策のセンサーではなく、「総合的な安全管理デバイス」として設計されています。
① 空気の質を「見える化」し、健康的な環境をつくる
目に見えない空気中の汚染物質は、体調不良や集中力の低下につながることがあります。
HALOスマートセンサーは、二酸化炭素(CO2)や揮発性有機化合物(VOC)といった成分をリアルタイムで測定し、数値として可視化します。空気の状態が基準値を超えた場合には管理者へ通知が届く仕組みになっているため、換気のタイミングを判断しやすくなり、より健康的な室内環境の維持に役立ちます。
近年は、従業員の健康や快適性を重視する「健康経営」への関心も高まっており、空気の質の管理はその取り組みの一環としても提案しやすいテーマです。
② プライバシーを守りつつ、安全性も強化できる
施設内では、禁煙エリアでの喫煙や電子タバコ、異常な音、不審な侵入、人の滞留など、さまざまなリスクが発生する可能性があります。
HALOスマートセンサーは、こうした複数の情報を検知し、必要に応じて通知します。パニックボタンなど外部システムと連携させ、緊急アラートを発信することも可能です。
「何か問題が起きてから対応する」のではなく、異常の兆候を早期につかむことが、施設全体の安全対策につながります。映像を伴わないため個人のプライバシーは守られながら、いざというときには迅速な対応がとれる――この「プライバシー保護」と「安全確保」の両立こそが、HALOスマートセンサーが評価されている理由のひとつです。
③ 既存の設備・システムと組み合わせて活用できる
新しい機器を導入する際に気になるのが、「既存の設備と一緒に使えるのか」という点です。
HALOスマートセンサーは、80以上のサードパーティ製品との連携に対応したオープンAPIを備え、VMS(映像管理システム)やビル管理システム、IoTプラットフォームなど、さまざまなシステムと組み合わせて活用できます。単体で使うだけでなく、既存の防犯・設備管理システムと連携させることで、施設全体のモニタリング・管理を一段と高度化できます。
活用シーン
HALOスマートセンサーは、次のような幅広い業界・施設ですでに活用が進んでいます。
- ① 教育機関|安全対策と環境管理

- 校内のトイレ・更衣室・部室などでの「隠れ喫煙」を防止するほか、いじめや暴力を示唆する叫び声やトラブル音の早期発見にも役立ちます。
学校などの教育機関では、安全性の確保と同時に、児童・生徒や教職員が過ごす環境への配慮も求められます。
HALOスマートセンサーを設置することで、校内のプライバシーを守りながら、喫煙やトラブルを即座に検知し、指導につなげることができます。 -
【導入施設紹介】キャッスルベリースクール(米国)

テキサス州にあるキャッスルベリー独立学区(ISD)は、小さな学区ですが人口密度の高い地域です。電子タバコの吸入抑制だけでなく、感染症を防ぎ、生徒の安全性を向上させるためにスマートセンサーシステムを採用しました。
- ② 医療・介護施設|プライバシーと感染症対策

- 病室やリハビリ室、トイレなど、患者や高齢者のプライバシー保護が絶対条件となる現場で効果を発揮します。
大気質モニタリングによる換気管理で空気感染のリスクを抑えられるだけでなく、助けを求める叫び声を検知することで、ナースコールを押せない急病時の早期発見にもつながり、スタッフの見守り負担の軽減にも寄与します。
- ③ ホテル・商業ビル|環境整備と資産価値向上

- ホテルの客室、オフィスの会議室や商業ビルの共有スペースでの環境管理・防犯対策にも適しています。
客室での無断喫煙による不快臭や清掃コストの増大を抑えられるほか、夜間のオフィスで人の気配を知らせる「照度検知」による不法侵入対策、会議室の長時間の居座り防止など、ビル管理や不動産価値の向上に役立つソリューションとして展開できます。
最後に
HALOスマートセンサーは、空気の質や温湿度などの環境情報だけでなく、喫煙・電子タバコ、異常音、人の存在といった、施設内のさまざまな情報を検知できるスマートセンサーです。
カメラを使わずプライバシーを守りながら、健康・安全・セキュリティという複数の課題に一台で対応できる点は、他のセキュリティ機器にはない大きな強みです。教育、医療、商業施設など幅広い業種で導入が進んでいることからも、今後さらに市場が拡大していくことが見込まれます。
- 空気の質や環境の状態を継続的に把握したい
- 施設の安全対策をさらに強化したい
- カメラが設置できない場所向けの提案商材が欲しい
既存の商材では対応しきれなかった課題をお持ちであれば、ぜひスマートセンサーという選択肢をご検討ください。製品詳細や設置のご相談については、以下のリンクよりお気軽にご連絡ください。
