4.6km先も監視可能な次世代型PTZ「Aeron」
広大な敷地を抱える重要インフラ施設や、視界の遮られやすい沿岸部などの警備において、従来の防犯カメラでは「映像識別性能」や「監視距離の限界」が大きな課題となっていました。特に夜間や悪天候時、数キロ先で動く影が人なのか、車両なのか、あるいは単なる野生動物なのかを判別できなければ、迅速かつ適切な初動対応は望めません。
近年、世界的な情勢不安からテロ対策や不法侵入への警戒が強まる中、防犯カメラシステムには従来の要求を超えた「超長距離検知」と「確実な識別能力」が求められるケースが出てきています。
アメリカの防犯カメラ業界TOPブランド「PELCO」は、そのような特殊なニーズにこたえる次世代型デュアルビジョンPTZカメラ「Aeron(エーロン)」を提供しています。
こちらの記事では本製品の機能的な特徴や導入シーンなどを詳しく解説してまいります。沿岸警備や夜間の長距離監視などに課題を感じている方は是非、チェックしてみてください。
極限の視覚を支える機能的特徴

Aeronの最大の特徴は、「可視光カメラ」と「サーマルカメラ」をひとつの強固なボディに統合したデュアルビジョンモデルにあります。また、従来のPTZカメラでは不可能な超長距離の監視を実現する検知性能により、数キロ先の対象物を補足することが可能です。
①全天候型のデュアル監視
日中の撮影に特化したフルHD対応の可視光カメラと、熱源を可視化する高性能サーマルセンサーを一つの筐体に統合しました。
サーマルカメラは、光が一切存在しない完全な暗闇はもちろん、濃霧や吹雪、砂塵、さらには逆光といった可視光カメラが苦手とする条件下でも、背景と温度差のある対象物を可視化することができます。
この二つのセンサーを状況に応じて使い分け、あるいは併用することで、いかなる条件下においても死角のない監視体制を構築します。
②驚異的なロングレンジ性能
最大で人間を約4.6km、車両に至っては約14kmという遥か遠方から検知(ジョンソン検知基準に沿った検知可能な範囲)することが可能です。
※ジョンソン検知基準とは、対象物の検知・認識に必要な映像解像度を定めた国際的な評価基準です。
③過酷な環境に耐える「軍用レベル」の堅牢性
厳しい設置環境において真価を発揮します。
筐体には航空機等にも用いられるハードアノダイズド加工(硬質アルマイト)が施され、さらに塩害に強いマリンガード塗装を標準採用。IP67規格の防水・防塵性能を備え、マイナス30℃からプラス65℃という極限の温度変化にも対応します。
海岸沿いや化学プラント、火山地帯など、腐食や劣化が激しい特殊な環境下でも、内部の精密機器を完全に保護し、長期にわたり安定したパフォーマンスを維持するよう設計されています。
従来型PTZカメラとの決定的な違い
一般的なPTZカメラは、主に数百メートルの中距離監視や特定地点の巡回を目的としていますが、Aeronは「長距離における捕捉と追尾」に特化した設計になっているため、従来の概念をくつがえす超長距離の監視体制を実現します。

特筆すべきは、高速駆動時でも標的を瞬時にセンターへ捉え続けるメカニズムです。レーダーと連動して自動的にカメラを向ける独自機能により、広大なエリアのどこで異常が発生しても、早急に現場を目視確認できます。
以下の動画では本製品の特長を解説しています。(動画出典:Silent Sentinel「Aeron | Dual Sensor Rugged PTZ Camera | MWIR and LWIR | Silent Sentinel Ltd」)
ご興味がありましたらこちらもご覧ください。※英語です。
導入に最適な業種とユースケース
世界中の現場に導入がすすんでいる本製品は、その圧倒的な性能により、通常の防犯カメラでは条件に合わない特殊なケースでも導入が可能です。
こちらでは本製品に適した現場・ユースケースをご紹介します。
①沿岸・国境警備

アメリカをはじめとする諸外国では、密輸入、不法入国、領海侵犯といった脅威が頻繁に発生しますが、本製品は、キロメートル単位での監視が求められる現場に最適です。
海上では波や霧によって視界が制限されますが、Aeronのサーマル機能を使えば遠方の船舶や泳いで接近する人物を熱源として捕捉できます。
対象物の接近を早期に検知することで、警備部隊や管理者のリードタイムを最大化することが出来るので、国境や沿岸部の安全をより確実なものにします。
②重要インフラ施設(空港・発電所・ダム)

テロや妨害工作の標的となりやすい大規模なインフラ施設では、敷地内に侵入される前の段階で検知できることが重要です。
空港の滑走路や発電所の広大な敷地において、レーダーシステムとAeronを連動させることで、検知されたポイントへとカメラを瞬時に向ける自動追尾が可能になります。広域を一望しつつ、異常時にはピンポイントで高倍率ズームを行うことで、管理者の判断を迅速化し、誤報による不要な出動も抑止できるでしょう。
③大規模プラント・資源採掘現場

石油・ガスプラントや鉱山、大規模な建設現場など、粉塵や振動が激しく、かつ広大な敷地管理が必要なケースに威力を発揮します。
特に高所やメンテナンスが困難な場所への設置を想定し、可視光カメラ側にはレンズの汚れを拭い去るワイパーを装備可能です。
厳しい環境下でも常にクリアな視界を確保できるため、火災の早期発見や設備の異常過熱のモニタリングといった、防災・保守管理の側面でも多大な貢献を果たします。
【導入施設紹介】African FPSO(西アフリカ)

African FPSOとは、アフリカ沖合(特に西アフリカ)の深海油田・ガス田で稼働する、浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備のことです。海上での監視における様々な脅威やリスクに対処するためにPELCO製PTZカメラが導入されています。
※導入されている製品は「Aeron」の上位モデルカメラになります。
※リンク先は英語ページです。
④車載・船舶での監視

本製品は固定設置だけでなく、車両や船舶への搭載を前提としたコンパクトかつ堅牢なつくりになっています。
乗り物特有の絶え間ない振動や、走行時の風圧に耐えうる耐久性を持ち、すぐれたPTZ性能により移動しながら周囲360°の全方位監視を可能にします。
災害現場での迅速な状況把握や、警備車両によるパトロールの高度化、さらには調査船による海上監視など、場所を選ばない高度なセキュリティソリューションを提供します。
最後に
本記事では、超長距離の監視を実現する次世代型デュアルビジョンPTZカメラ「Aeron」を紹介してまいりました。従来型PTZカメラを圧倒的に凌駕する性能は、これまで導入できなかった特殊な条件の現場にもマッチすることでしょう。
本製品以外でもPELCO製防犯カメラでは特殊な環境やニーズ・課題を解決するラインナップを多数とりそろえております。
セキュリティに関するご相談はJSSの担当営業まで、是非、ご相談ください。